はじめに
10/20(日)に東京電機大学で開催されるAndroid Bazaar and Coneference 2013 Autumnで展示するために、安定して動作するFirefox OS端末が必要になったので、これまでビルド法を公開してきたGalaxy S2/S3、Xperia arc/ray へのビルドを試してみました。
ビルド法を公開した当時とは色々と状況が変わっているので、変更点などをメモ。
ついでにビルド済みファイルを公開。
これまでの経緯
2013年の6月に、下記の通りGalaxys S2/S3、Xperia arc/ray へのFirefox OSのビルド法を公開しました。- docomo Galaxy S2 (SC-02C) 向けにFirefox OSをビルドしてみた
- docomo Galaxy S3 (SC-06D) 向けにFirefox OSをビルドしてみた
- Xperia arcとXperia ray向けにFirefox OSをビルドしてみた
このビルド法は、下記の構成でソースを取得してビルドするようになっていました。
- gaia:masterブランチの最新
- gecko:gecko-18ブランチの最新
- gonk:android 4.0 または cyanogenmod 9
しかし、7月以降、高解像度端末では上のままでは正しい解像度でのビルドができなくなっていました。
正しい解像度(6月頃) | 正しくない解像度(7月以降) |
このあたりのコミットとかこのあたりのコメントを追っていくと情報が得られますが、
gaiaでの簡易的な高解像度端末への対応を削除して、
gecko(masterとv1.1.0hdブランチ)の高解像度端末への対応度を高めていくということのようです。
Xperia arcとGalaxy S2への対応
ということで、まず、Xperia arcとGalaxy S2はビルド法を下記の構成に変更しました。- gaia:v1.1.0hdブランチの最新
- gecko:v1.1.0hdブランチの最新(gecko 18.1)
- gonk:android 4.0 または cyanogenmod 9
この2つは素直な端末なのか、トラブルは少ないです。Firefox OSのバージョンでいうと1.1ですね。
gaiaをmasterにしなかったのは、変更が頻繁すぎるため、
geckoをmasterにしなかったのは、gonkをcyanogenmod 9のままにしておきたかったからです。
(cyanogenmod 9のままgeckoをmasterにすると、WifiやSIMが使えなくなったりと、残念な感じになります)
Boot 2 JCROMの方は下記のようにしています。
- gaia:master-jcブランチの最新
- gecko:v1.1.0hdブランチの最新
- gonk:android 4.0 または cyanogenmod 9
基本的には上記の方法でビルドするのですが、下記のように、端末ごとにいくつか例外があります。
Xperia rayへの対応
まず、Xperia rayではgecko v1.1.0hdでの解像度の取り扱いがうまくいっていないようなので、geckoをgecko-18、gaiaを6月末の時点のものに固定していくつか修正を加えます。
- gaia:masterブランチの6月末+いくつかの修正(ココ)
- gecko:gecko-18ブランチの最新
- gonk:android 4.0 または cyanogenmod 9
Boot 2 JCROMは下記の通りです。
- gaia:master-jcブランチの6月末+いくつかの修正(ココ)
- gecko:gecko-18ブランチの最新
- gonk:android 4.0 または cyanogenmod 9
Galaxy S3への対応
この中では一番解像度が高い端末なのですが、Xperia ray同様、
gecko v1.1.0hdでの解像度の取扱いがうまくいっておらず、さらに
gecko-18でも8月以降、起動が途中で止まってしまうコードが入っているようで、
gecko v1.1.0hdでの解像度の取扱いがうまくいっておらず、さらに
gecko-18でも8月以降、起動が途中で止まってしまうコードが入っているようで、
gecko-18の7月末頃のコードを利用します。
- gaia:masterブランチの6月末+いくつかの修正(ココ)
- gecko:gecko-18ブランチの7月末頃
- gonk:android 4.0 または cyanogenmod 9
Boot 2 JCROMも同様です。
- gaia:master-jcブランチの6月末+いくつかの修正(ココ)
- gecko:gecko-18ブランチの7月末頃
- gonk:android 4.0 または cyanogenmod 9
ビルド済みパッケージ公開について
せっかくなので今日の時点でのビルド済みファイルをダウンロード可能にしました。
下記の各端末のページでダウンロード可能です。
下記の各端末のページでダウンロード可能です。
なお、アップデートは無効にしてあるので、OTAアップデートは飛んできません。
これは、海外から「OTAアップデートしたらカメラが使えた!」というコメントが多くて困ったためです。
OTAアップデートすると解像度が狂ったり、こちらで修正した問題点が復活したりするのでOTAアップデートすべきではないです。
そもそも非公式端末にOTAアップデートが降ってきて適用できること自体問題だと思います。
おわりに
非公式端末へのインストールなので仕方ないのですが、特にXperia rayとGalaxy S3で
ビルド時のトラブルが多いです。
Galaxy S3の場合はgaiaとgeckoを両方masterにしてFirefox OS 1.2ベースにすると
状況は改善するようなのですが、gonkをJelly Beanベースにしなければいけないので、
作業に手を付けるのはいつになるか、わかりません。
Xperia rayについては、Firefox OS 1.2にするのは難しそうだし、このあたりが限界かも?
という気がしてきました。
ビルド時のトラブルが多いです。
Galaxy S3の場合はgaiaとgeckoを両方masterにしてFirefox OS 1.2ベースにすると
状況は改善するようなのですが、gonkをJelly Beanベースにしなければいけないので、
作業に手を付けるのはいつになるか、わかりません。
Xperia rayについては、Firefox OS 1.2にするのは難しそうだし、このあたりが限界かも?
という気がしてきました。
というわけで、おしまい。
0 件のコメント:
コメントを投稿